【海外関連/補助金】観光施設の国際化支援補助金のご紹介

こんにちは。品川区の中小企業診断士・尾亦周平(おまたしゅうへい)です。
最近は外出すると外国人インバウンドの方が非常に多くなっていますね。
先日も渋谷駅周辺を歩いた際に、どこの国を歩いているのか一瞬分からなくなったほどです(^_^;)

日経新聞の4/19の記事では3月の訪日客数が181万人で2019年3月時点の66%に戻っていることが報じられ(リンク)、
野村総研の2/21の記事では23年1年間のインバウンド需要はコロナ前の2019年需要4.8兆円を
超えると試算しています
リンク

そんな中、東京都内にある民間の美術館や博物館などの観光施設は、外国人旅行者にとって魅力的なスポットである一方、展示物の多言語解説チケットの事前予約など、外国人旅行者の受入環境に課題があります。そこで、東京都と(公財)東京観光財団は、課題解決に向けて都内の美術館・博物館等の国際化支援補助金を創設して外国人受け入れ環境の整備を支援していますので、ご紹介します。


対象施設

対象となる施設は、下記の通りです。
・東京都内に所在する民間の美術館・博物館等
・歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集、保管及び展示して、年間100日以上開館し一般公衆の利用のために施設及び設備を公開する都内の施設(その他の施設)。

対象事業

外国人旅行者の受入環境整備のために実施する以下の事業

1.多言語対応の改善・強化
パンフレット・ホームページ等の広報物の多言語化
音声ガイド機器の導入
敷地内の案内板・展示解説等の多言語化
多言語対応可能な職員・案内ボランティアの育成
外国人旅行者も理解しやすい魅力的な多言語解説の整備

2.情報通信技術の活用
無線LAN環境の導入
デジタルサイネージの導入
通訳アプリの導入
デジタルを活用した新たな鑑賞・体験・展示方法の導入

3.国際観光都市としての標準的なサービスの導入
クレジットカードや電子マネー等の決済機器の導入

4.安全・安心の確保
敷地内(建物の一部の場合には施設内)のバリアフリー化
地震や風水害等の自然災害に対する取組(避難経路の多言語化、避難誘導訓練等)
高齢者、障害者等が快適に鑑賞できる環境整備

5.混雑回避等の取組
混雑回避等の取組(時間指定チケットの事前予約、混雑状況の表示システムの導入等)

対象経費

施設整備費、備品購入費、制作費、印刷製本費、翻訳費、研修費等

補助額

補助対象経費の2分の1以内、1施設当たり10,000千円を限度
※ 令和2年度から令和6年度までの5か年の合計額が上限に達するまで申請可能。

募集期間

令和5年4月1日(土曜日)から令和7年3月31日(月曜日)
(事業期間(投資期間)は令和7年3月31日まで)

メリットと注意点

この補助金を利用することで、観光施設は以下のようなメリットがあります 。
・外国人旅行者の満足度やリピート率を高めることができます。
・外国人旅行者の口コミやSNSなどでの評判を向上させることができます。
・外国人旅行者の需要に応えることで、収入や集客力を増やすことができます。

一方で、補助金を利用する際には下記点にご注意ください。
・補助金の交付決定後に計画内容を変更することは原則として認められません。
・補助金の支払いは成果報告書の提出後に行われるため、事業者は自己資金で取組を実施する必要があります。
・補助金の支払い額は、申請時に算出した額と異なる場合があります。

お問合せ先

【本制度の詳細情報】
・公益財団法人 東京観光財団のHPより:https://www.tcvb.or.jp/jp/project/infra/museum/
・上記HPより、交付要綱:https://www.tcvb.or.jp/jp/project/infra_bihaku_yoko_3.pdf

【事業全般のお問い合わせ先】
東京都産業労働局観光部受入環境課
電話:03-5320-4802(代表)

【申請方法等のお問い合わせ先】
(公財)東京観光財団観光産業振興部観光インフラ整備課
電話:03-5579-8463

まとめ

東京都・東京都観光財団が実施する「美術館・博物館等の観光施設の国際化支援補助金」は、外国人旅行者のニーズに応えるために、観光施設の多言語対応や情報発信などの取組を補助するものです。補助金の対象となる取組み、補助金のメリットと注意点などをご紹介しました。

本制度を活用して、東京の観光施設がインバウンド客の体験満足度を高め、リピートして何度も足を運んでもらえるような、魅力的な体験を提供できるようになればと期待しています。

弊社でも申請についてご相談に乗ることができますので、お気軽にご連絡ください。