事業成長に必要な7つの力
コロナのような大きな変化は言うに及ばず、中小企業を取り巻く外部環境は目まぐるしく変化し、経営者は一時も気を抜くことができません。
10年後に残っている企業は6%である、とも言われます。そんな中でもしっかりと事業を成長させていくために、「事業成長に必要な7つの力」を活用して頂ければと思います。
Phase-1:事業計画
分析力
Phase-1では、まず最初に自社の現状を分析します。自社が身を置く市場トレンド、競合他社と比較して、自社の強み・弱み・機会・脅威を洗い出していきます。所謂PEST分析(外部環境)・SWOT分析(内部・外部環境)が役に立ちます。
夢想力
将来のめざすべき姿(なりたい姿)を描きます。どんな姿かを言語化しましょう。地域一番店になる!といった定性的な目標と、その目標を具体的に売上・利益などの定量的な目標に落とし込みましょう。
課題設定力
現状分析となりたい姿とのギャップから、なりたい姿になるために必要な達成すべき「課題」を導き出します。3つの大事な視点をご紹介します。
①いつまでに(納期):いつまでに課題を実現するのか、目標を達成するまでの期限を決めましょう。
②誰が:誰が担当するのかを決めましょう。責任分担を明らかにすることで、抜け・漏れのない業務が実現できます。
③どのように(方法):具体的に何をするのかをアクションに落とし込みましょう。
更に、実現可能性(そもそも実現可能か)という点も見極めましょう。あまりにも目標が高く、実現不可能な課題では、腹落ち感が起こらず、PDCAを継続して回すモチベーションが湧きません。
以上により、「いつまでに・誰が・どのように」実施するのかを決めた「アクションプラン」ができあがります。
Phase-2:実行と振り返り
実行力
Phase-1で立てた課題・アクションプランに従ってアクションをとりましょう。
内省力
実行した結果を定期的に振り返りましょう。課題を達成できていない場合は、2つの要因が考えられます。
ケース1:目標が高すぎる
→そんな時にはPLAN(目標)を見直してみましょう。
ケース2:目標は立てたものの、実行してない
→DO(実行)を強化することが必要ですが、「そもそも時間がない!」という方もいるかと思います。
そんな時には、時間の使い方を振り返り、「やらないことを捨てて」「やりたいことの優先順位を上げる」ことでDOに充てられる時間を作りましょう。
Phase-3:活用フェーズ
巻込力
事業計画を作成すると、自然とワクワクと自信が湧いてくることに気付くと思います。孫氏の兵法に「彼を知り己を知れば百戦殆からず」とありますが、正に事業計画を作る過程で、「市場・ライバル分析(彼を知る)」「自社の強み(己を知る)」、その上で事業の方向性を決めていくことで腹に落ちた計画ができるためです。
是非、金融機関や従業員、顧客など、ステークホルダーを巻き込んでいきましょう。特に資金繰りで金融機関からのサポートをもらう際に、事業計画で融資の必要性を説明するだけで、銀行からの評価も各段に上がることになります。また、事業計画書を使って自社の従業員に「目指すべき姿」を語ってください。目指すべき姿を論理的に自信を持って語ることが、従業員のロイヤルティにも繋がります。
活用力
補助金・制度融資などの公的施策を活用するためには、事業計画が必須です。折角作った事業計画書ですので、補助金・融資などに積極的に活用していきましょう。補助金制度・経営革新計画などの紹介はこちらをご参照ください。