「創業後に使える補助金ってありませんか?」(お客様からの問い合わせ)
こんにちは、中小企業診断士の尾亦です。
昨日HP経由で弊社にお電話頂いた方がいて、「起業後に使える補助金を教えて欲しい」というご相談でした。
補助金・助成金制度が多数出ている一方、自社の条件に合致した補助金を探すというのは難しいことですよね。
①創業・起業前後に実際に使える補助金、②ご自分で補助金制度を見つけるための方法、の2つの観点で、お話しました。
読者の方でも同様の疑問を持たれている方が多数いらっしゃると思いましたのでこちらで共有します。
創業前後に使える補助金/助成金
①東京都の創業助成金
https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/
東京都に登記されている事業者であれば、東京都の産業振興公社が実施している「創業助成金」を検討されることをお勧めします。こちらは、経費の中で大きな比率を占めるものの、一般的な補助金では補助対象とならない「賃借料」「従業員人件費」が対象となることが魅力です。
ただ、要件の中に「創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす方」という項目があり、東京都が指定する「創業支援事業」を完了した上でなければ申請要件を満たしません。
創業支援事業というのは、TOKYO創業ステーション等の創業支援施設で、創業に当たって勉強すべき内容について指南を受けることを指します。弊社も個人事業を立ち上げの際に、品川区役所の商業・ものづくり課で、御指南を頂いており(同じ中小企業診断士の方と事業計画を基に、方向性のアドバイスを頂きました(^_^;)、2か月程度の時間が掛かりました。
起業に当たって、経営についての体形的なアドバイスを受けることは貴重な機会になると思いますので、創業助成金をもらうため、というだけでなく、経営の勉強ができる良い機会と思ってご受講されることをお勧めします。
次に、経産省が出している創業前後でも有効活用ができる2つの補助金制度をご紹介します。
②小規模事業者持続化補助金(一般型)
https://r1.jizokukahojokin.info/
https://www.jizokuka-post-corona.jp/
従業員5名以下の商業・サービス業、従業員20名以下の製造業を営む個人事業主・法人が対象となる補助金です。
新しい販路・サービス・生産プロセス等の導入に伴う投資について、支援されます。
他の補助金と同様に、コロナ禍で支援が拡充されており、「低感染リスク型」という制度が設けられており、ポストコロナを踏まえてコロナ対策・感染リスクを低下させる取組に対して支援がされます。
〇補助上限・補助率
(一般型)補助上限:50万円、補助率:2/3
(低感染型)補助上限:100万円、補助率:3/4
〇補助対象経費
機械装置等費、広報費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、専門家謝金、専門家旅費、設備処分費、委託費、外注費など(低感染リスク型では換気設備などの「感染防止対策費」も認められます)
尚、この補助金は、事業者ご自身が申請書を書いて、申請されることが十分可能な補助金であり、
弊社でも説明動画を作ってご説明しております。是非動画をご覧の上、申請に挑戦してみてください。(動画はこちらから)
尚、3/9締め切りの第6次枠が「低感染リスク型」の最終回となります。
一方、先日決まった補正予算の中でも、継続して支援が拡充されることになっており、本HPでも情報が更新され次第、お伝えしていきます。
③ものづくり補助金
https://portal.monodukuri-hojo.jp/
中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
22年2月に公募開始された第10次公募からは制度が変更されました。従業員数に応じて、補助上限金額が異なります。
〇従業員数に応じた補助上限金額
5 人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
〇補助率
中小企業 1/2、小規模企業者・小規模事業者 2/3
〇補助対象経費
機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費
又、アフターコロナ、カーボンニュートラル、DX推進などの国の方針に沿って、生産性向上に取り組む事業者に対しては、通常枠とは別に、 [デジタル枠] [グリーン枠]が追加され、補助率や補助上限額が優遇されます。(又、[回復型賃上げ・雇用拡大枠]という枠も新設されていますが、創業されたばかりの方は関係ないですね)
補助金・助成金の探し方
■J-NET21
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/support/
以前にもご紹介しましたが、補助金を探すサイトの2トップです。
特に自治体関連の情報が充実していることが特徴です。運営は中小企業基盤整備機構(国の中小企業政策の中核となる実施機関)が行っています。
https://mirasapo-plus.go.jp/
■ミラサポ+:補助金を探すサイト
補助金を探すサイトで、J-NET21と並んで使われるサイトです。
特に、国・経産省の情報が多いです。
尚、J-NET21・ミラサポプラスは併用しながら、ご自分の状況に応じた情報を検索されることをお勧めします。
■東京都産業振興公社
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/index.html
東京都在住の事業者であれば、東京都の産業振興公社の助成金事業を見て頂くのも良いかと思います。
産業振興公社は、都内中小企業のための総合支援機関です。創業から事業化(製品開発・販路開拓・助成金)、承継・再生まで企業のあらゆるステージに対して豊富な支援メニューでお答えします。
最後に
上記は我々が支払った税金で行われている施策です。
是非、こうした公的施策を上手に使って、事業成長にお役立て頂ければと思います。